コーヒーは、苦い濃いブラックこそが醍醐味。大手の広告でも「炭火焼」や「深煎り(ふかいり)」という言葉が踊り、そういうものが「コーヒー」なのだと日本人の理解に深く根付いるように思える。
スペシャリティーコーヒーは、そんな固定観念を見事にぶち壊してくれるでしょう。なぜならば、従来のコーヒーとは味の傾向がまったく違うからです。
そろそろ、スタバの「こげこげ」コーヒーに物足りなさを感じてきませんか。
実はまだ世界のスペシャリティーコーヒーの世界流通量はコーヒー流通量全体の5%未満。だから、一部の流行に敏感な人以外ほとんどの人が未だに聞いたことも飲んだこともないかもしれない。
ところで・・・
「年を重ねると、子供の時と比べ時間の流れが早くなる」と感じたことはないだろうか。
それは一説に大人になると、新しい体験や発見がしだいに少なくなってくるのが原因だといわれている。
人生1度きり、色々な「人」や「もの」と出会い新たな体験を続けていきたいですね。
さあ、これからスペシャリティーコーヒーを通し、新たな発見と出会いの旅に出発しましょう。
衝撃体験 従来のコーヒーとスペシャリティーコーヒーの明確な違い
私の出会いは、タイ、バンコクで何気なく入った画廊兼カフェだった。場所はファランポーン駅周辺だったような気がするが今となっては定かではない。
こじゃれたカフェとはいえローカルのお店にしてはメニューが異様に高かったがのを覚えている、しぶしぶコーヒーを1杯注文し、席に着き夕日の空にカモメの飛ぶ浜辺の絵を眺めていた。
やがてテーブルにカチャリと音を立て置かれたガラス製のカップに満たされる淡い赤琥珀色。
「これがコーヒーなのか!」と思うほど色も違っていた、
しかしそれだけではなかった!
口に近づけると歴史あるヒノキのようなアロマが届く。口に入れた瞬間にフワッと広がる栗、ヘーゼルナッツ、舌の上をスーっと滑るシルクのような感触、そして爽やかかつ深いクランベリー、ダークチェリーそれと野いちごの野性を思わせるフルーティーな酸味。
飲み干すとダークチョコレートのような上品な甘みが、時間をかけて徐々に消えてゆく。「フー」と深く息をつくと穏やかな時間がゆっくりと流れていった。
こんな頭をトンカチで叩かれたような体験だった。つまり、コーヒーは「黒く、苦いもの」だという私の固定観念が見事に崩された瞬間だった。同時にコーヒーは「フルーツ」なのだということを思い出させてくれた。
この出来事は「落ち着いた風格」だと思い込んでいたものに実は「華やかな個性」があったという新しい一面に気づかせてくれたのだ。
スペシャリティーコーヒーは、現代の商業主義のコーヒーに対する「アンチテーゼ」でもあると思う。
苦み、深煎り、コクなどを重視する従来のコーヒーに対して甘み、酸味、舌触りが重視された別世界であり、コーヒーのおもしろさ、懐の深さを再確認できる。
従来のコーヒーの傾向や評価軸「落ち着いた風格」
・深煎り
・ロースト感
・苦み
・コク
スペシャリティーコーヒーの傾向や評価軸「華やかな個性」
・浅煎り
・甘み
・酸味
・舌触り、後味の印象
スペシャリティーコーヒーならやっぱりシングルオリジン個性との出会い
ウイスキー好きならば「シングルモルト(単一蒸溜所の原酒でつくられたウイスキー)」という言葉を聞いたことがあるだろう。簡単に言えばコーヒーの「シングルオリジン」とはウイスキーでいうところの「シングルモルト」だ。
シングルオリジンとは単一産地を指す。それぞれの水や風土、気候などが濃縮された産地ごとの独自の味わいこそがシングルオリジンの魅力の1つといえる。
スペシャリティーコーヒーを試すならブレンドだけでなく是非シングルオリジンのものを体験していただきたい。
従来の商業主義のブレンドコーヒーでは、せっかくコーヒー農家が頑張って良い品質の豆を生産しても、結局は他のものと混ぜられてしまい農家もモチベーションが上がらない。そして年ごとにコーヒー相場が固定されてしまい、農家の存続自体が厳しくなる事態も問題化していた。
シングルオリジンとして混ぜないコーヒー豆を仕入れることで、生産者は収穫・精製段階で工夫を凝らしフルーティーで特色があり個性的なコーヒー作りに専念できるようになった。
消費者も個性的で高品質なコーヒーを購入でき、生産者もおいしさに応じた適正な対価を得ることができる。いわば、良いコーヒーを楽しむサイクルがシングルオリジンの仕組みから循環するようになるのです。
基準を満たさないとスペシャリティーコーヒーと名乗れない!
スペシャリティーコーヒーは、コーヒーピラミッドの頂点に位置する。それは厳しい基準を満たさなければ決して名乗ることは許されないのだ。
スペシャリティコーヒーが、産声をあげたのは1982年のアメリカ。その時に米国スペシャルティコーヒー協会「SCAA」(Specialty Coffee Association Of America)が設立された。
そして、2000年頃からスペシャルティコーヒーが世界的な広がりを拡大し、日本でも、2003年に日本スペシャルティコーヒー協会(SCAJ)設立された。
協会では「日本人がおいしいと感じるコーヒーの風味特性を研究課題」としている。逆に捉えれば、日本人がおいしいと思えなければスペシャリティーコーヒーとはいえないだろう。
基本理念として生産国から消費国にいたるコーヒー産業全体の永続的発展を目指している。サステイナビリティー(持続可能性)とトレイサビリティー(追跡可能性)を要件としている。
つまりスペシャリティーコーヒーであれば、コーヒー豆の出所が「どこの」「だれ」が作ってどういう経路で流通しているか明らかになっているという事だ。もはやコモディティー化した商業コーヒーと違い、生産者が見えるという点で安心感が断然高い。
またクオリティーの評価基準も明確に定められている。
スペシャリティーコーヒーの判定7基準は
- 質感のクォリティ
- 甘さの特性
- 酸味の特徴
- 口に含んだ質感
- 風味特性
- 後味の印象
- 全体のバランス
コーヒー農家からあなたまで繋がるスペシャリティーコーヒーで、「新たな味の発見」と「驚きの体験」の扉を今、開いてみてはいかがでしょうか。
通販も可能 とっておきのスペシャリティーコーヒー店のサイト3選
スペシャリティーコーヒーを飲んでみたいけど、多すぎてどれを選んだらいいか分からないといというのが悩みどころ。
そして、残念ながらスペシャリティーコーヒーの名前を冠していながら、たしかに味は美味しいものの酸味が強すぎたり、味が潰れていたりとハズレと呼べるものもあります。
残念な豆だと「なんだスペシャリティーって大したことないじゃん」って本当の世界を知らずに人生が終わってしまうかもしてません。
初めてのスペシャリティーこそガッカリしない間違いないものをセレクトしたいですね。
新たな体験に扉を開けようとするあなたに、通販も可能なとっておきのスペシャリティーコーヒーのお店を3つだけ厳選し、それぞれのこだわりから豆まで一気に紹介していきます。
おすすめ店 1:「コーヒーソルジャー」は、バリスタチャンピオンが「品質」「鮮度」を追求
Coffee Soldier(コーヒーソルジャー)のオーナーは『ジャパンバリスタチャンピオンシップ』なんと2度も優勝(2006年、2008年)した鬼才です。
同店では「品質」と「鮮度」に徹底的にこだわっている。なぜならば一般的に流通しているほとんどのコーヒーには、その二つがそろっているとはいえないからだ。
オナーはいう「あなたがもし「品質」と「鮮度」両方揃ったコーヒーを飲んだ経験が無いなら、試しに2週間、飲んでみてほしい」
「2週間後あなたはおそらく、コンビニやスーパーなどで購入したコーヒーが飲めなくなるだろう」そんなコーヒーだ。
お店では「ブラジル セルタン農園」酸味控えめ、しっかりとした甘さとチョコレートやアーモンド、オレンジを思わせる香ばしい風味が特徴の豆と
上質なダークチョコレートとグレープフルーツ、オレンジなどの柑橘系を思わせる風味が特徴の「グアテマラ エル インヘルト農園」の豆が選べる。
これらのコーヒー両方が入っている「お試しセット」なら送料も無料で、初めてのスペシャリティーコーヒーデビューにはピッタリだ。
≫コーヒーソルジャーのお店はこちらから
おすすめ店 2:「ローストの魔術師」が率いるROKUMEI COFFEEはラインナップが多彩
創業1974年の ROKUMEI COFFEE (ロクメイコーヒー) は『ジャパン コーヒー ロースターチャンピオンシップ』で全国3位入賞した「ローストの魔術師」 井田浩司氏が率いる自家焙煎スペシャルティコーヒー専門店です。
コーヒ豆はもちろん、綺麗な包装の「ギフト」から初心者も手軽に楽しめる「ドリップバック」や「カフェベース(濃縮コーヒー)」までそろっています。
スペシャリティーコーヒーの「カフェインレス」もあるので寝る前のひとときのリラックスタイムにちょっと上質なコーヒーを飲むのもいいですね。妊婦さんにも安心です。
コーヒー豆は、「コスタリカ ヒラソーレス農園」(アップルやオレンジやのようなフレーバーでキャラメルやダークチョコレートを想わせる甘さが特徴。口当たりまろやかで、甘い余韻が長く続く)や
「イエローハニー、エチオピア イルガチェフェ アリーチャナチュラル」(コーヒー発祥の地と言われるエチオピアから。クランベリーやブルーベリーのを連想させる果実感。柔らかく丸く口当たりでフローラルな余韻がある)など
厳選された世界のスペシャリティーコーヒーが選べます。
「世界各地のスペシャリティーコーヒー4種 飲み比べセット」もあるのでこの機会に世界の「個性」を自宅で味わってみてはいかがでしょうか。
≫ロクメイコーヒーのお店はこちらから
おすすめ店 3:マスタッシュコーヒーは生豆洗いを重視、自宅で最高の味を
豆屋が中核のマスタッシュコーヒーロースター(MUSTACHE COFFEE ROASTER)では生豆洗いを重視しています。
日本を含め世界的に見てもコーヒー豆を焙煎前に洗っている焙煎業者(ロースター)は、まだまだ少ないのが現状。
もしあなたが、まずいコーヒーは泥水のようだと感じたらそれは正しい感覚です。実際、泥水を飲んでいるようなものです。
日本に到着するまでにスペシャルティコーヒーの豆といえども泥やホコリで生豆は、かなり汚れます。
これは当然味に悪影響を与えるでしょう。マスタッシュコーヒーでは4度の水洗い工程の手間をかけて豆の最高の味を引き出してから、豆の質に合わせたローストを個別に行います。
直接仕入れを売りにしている店もあるが、マスタッシュコーヒーでは商社仕入れ。理由は現実問題、毎年直接仕入れで多くの豆の品質を高レベルで安定入手することは困難だからです。
逆に商社仕入れだからこそ、安定した品質の豆を種類豊富に扱えられるとことも豆屋が柱になる同店の強みだ。
もちろん色々な産地を楽しめるお試しセットもあり、入れてほしい国を個別にリクエストすることもできる。
≫マスタッシュコーヒのお店はこちらから
コーヒーはスポーツのパフォーマンスも上げてしまうことが判明
実は近年の研究で、コーヒースポーツのパフォーマンスを上げることが多数の研究で明らかになった。そして、元大リーガーのイチローさんを始め実際にオリンピックのメダリスト達も試合前に必ずコーヒーを飲むなど取り入れ好成績を残している。
美味しいだけでなく、すごい機能もあるスパードリンクそれがコーヒーです。下記の記事でどういうタイミングでコーヒーを飲んだらいいかなど詳しく解説しているので、スポーツが好きなあなたは、ぜひ読んでみてほしい。
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